madotachi HANITAS

bass lure press
マドタチ ハニタス(2020年初期カラーは6色。その後、WEB限定・ショップ限定・追加カラーなどあり)
・size/130mm ・weight/1.5oz. ・type/Floating ・hook/カルティバ STY-35MF #2

ボクは短時間釣行が主なのでどうしても効率のよいルアーサイズを使うことが多い。まして釣れるサイズをふるいにかけるリスクのあるビッグベイトというジャンルはほぼ使わない。

ただ、ブラックバス・アングラーにとって、ビッグベイトというのは魅力と憧れの伴うルアー。使う機会が少ないボクでさえ、興味と物欲を抑えられない嵯峨がある。

一口にビッグベイトといっても、サイズやアクションの個性やスイミングレンジなど種類は様々。とくにルアーのサイズ感は出しどころに対して一番躊躇するところ。

ビッグベイトのサイズを分類するとおおよそ3タイプ。あまりに巨大なジョインテッドクロー尺ワンというようなラージタイプ。一般的なミディアムサイズは150〜200mm前後。そして150mm以下はビッグベイトの中でもコンパクトサイズにあたるだろう。

このハニタスのサイズは130mm。スリムならビッグベイトのカテゴリーにも入らないかもしれないが、体高があるぶんコンパクトなビッグベイトといえる。

パッケージで見るとそこそこ大きく感じるのだが、本体を出すと手のひらにスッポリ収まるコンパクトさで、使いやすそうなサイズ感。これならランカーサイズから30cmクラスのブラックバスでも釣れるに違いない。

そして一番の特徴は、スイミングレンジを3段階で変えられるギミック。表層からボトムまでその場で簡単にレンジコントロールができ、フィールドや季節にあわせて使用できる、バスアングラー心をくすぐる最新ビッグベイトなのである。

もともと潜行深度を変えられるルアーとしては、リップの脱着や取り替えの方法はあったが、ちょっと面倒。しかしハニタスのギミックは、可動式の両脇のヒレ型ウイングで簡単に変更できるのだ。もともと小型ビッグベイトとして開発されている中、潜行深度のコントロールで搭載されたウイングを、深度の幅を広げるために可動式に改良されたのだという。

潜行深度のコントロールできるハニタスのこのギミックは“クウィングシステム”(特許取得済み)という。ユーザーが使いやすいように水深50cm刻みで3段階に設定されているが、技術的にはもっと段階を増やすことも可能らしい。

◎“クウィングシステム”によってリップレスでは難しかったレンジキープが可能になった。

◎“クウィングシステム”は3段階設定(下記説明はパッケージに記載した内容や開発者のインタビューから引用)。

1st/レンジ0.5m
高速対応のロールアクション。キレのある平打ちを見せ、サーチとリアクション(トゥイッチやリーリングジャーク)の釣りに優れる。ハイシーズン向きだといえる。ちなみに着水後、すぐに潜りにくいため一度ジャークして強制的に潜らせると表層直下をスイミングしやすい。

2nd/レンジ1m
幅広いリトリーブ速度に対応する安定感のあるウォブリングアクション。リップレスジョイントベイトらしい小さめのS字を描くスイミングで、低速でも艶かしくアクションする。アングラーの意図通りのリトリーブスピードを保ちやすく、ハニタスの基本レンジアクションだといえる。

3nd/レンジ1.5m
水を受け流しながら潜行するステルス性に優れたスラロームアクション(ゆるやかな蛇行)。低速時は、I字となる。

“クウィングシステム”の可動方法は、片方の手でハニタスの背と腹を持ってしっかり固定し、もう片方の手の指で両サイドのウイングを頭側に引きながら上下に移動させてから離す。腹側が1st、センターが2nd、背側が3nd。

◎ハニタスの「水に抗わずに馴染む」ナチュラルアクションは、プレッシャーを与えにくい。

◎リトリーブ時にラインテンションを抜くことで絶妙な生命感を醸し出すことができる。また、リトリーブの惰性や僅かな風を利用したドリフトも効果的。

◎根がかり回避機能がないため、野池やリザバーではどうしても1stや2ndを多用することになる。しかし、公式で公開されている自作できるワイヤーガードを搭載すれば、ボトムに障害物があるポイントでもだいぶ軽減されるようだ。作り方の動画は、こちらを参照

◎ウエイトシールはジョイントの手前の腹部に貼ると姿勢を崩さない。1〜1.5gでサスペンドする。デッドスローなリトリーブができるようになり、さらにボトム付近でサスペンドで放置も有効。リップレスを活かした自発アクションをし、バイトを誘発。

◎フックには、ファストムービング系のルアーへの装着を想定して開発された、特殊なショートシャンクトリプルフック「カルティバ STY-35MF #2」を装備。通常トリプルフックは120度ずつ均等な間隔だが、このフックは真上側が150度にまで広げられている。

ハニタスはフッキング率がややよくないフラットボディなため、このフックにより格段にフッキング率がよくなっている。ちなみにカルティバ以外のフックに交換する場合は、メーカーサイドより#3を推奨されている。

◎ハニタスの重量が1.5ozあるため、タックルは、MH〜Hロッドが扱いやすく、ラインは16lb以上が安心だろう。

◎テールの先端はエラストマー素材なため保管時に他のワームに接触していると溶けることがある。また、他種ルアーのエラストマー素材でもおきることがあるため、ハニタス同士だけや単独保管が無難である。

ちなみに、ハニタスの開発初期はギル型だったようだが、デフォルメされたリーフ(葉)の形状を突き詰めて様々な微調整が施され、後半に“クウィングシステム”が搭載されて完成形に至った模様。こうして葉に+(プラス)、“ハニタス”が誕生したのである。

ボクは最初にコンセプトの葉脈柄とちょっとだけ侘び寂び系で使いやすそうなゴールデンリーフを入手したが、これがかっこよすぎ!ボクの琴線に触れたようで他色も欲しくなり、あくまでも実釣用という言い訳を自分に言い聞かせてリアルクリアギル、さらにムーンチャートを追加。

イメージ画像で使用したのはアルクリアギル。パッケージ内では黒っぽいが、本体を出して自然光の下で見ると、とてもキレイなブルーギルカラー。しかもリーフ柄のエンボスが角度によって光に反射する、すごいカラーギミック!とにかくどのカラーをとってもマドタチの塗装師さんには、脱帽です。

もっと所有感を満たしたくて、リアルクリアタナゴとリアルフラッシングギルも欲しい!のだけれど、これ以上増やしたらフィギア収集的になってしまうから、今はグッと我慢中(ボクは実用的なルアーだけしか所有しない主義、一応ね)。

そしてこの春(2021年3月)、さらにスリムな3ジョイントのハニタスプラスが発売される予定、非常に気になる。最近の人気ぶりだと初期の入手は難しいのだろう。まだまだワクワクが止まらない、今後の展開に期待が持てるマドダチ ブランドである。

マドタチ ハニタス(130mm,1.5oz.)
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